ポケモン小説『白黒遊戯』第13話 助っ人
世の中には朝起きるのが辛い人と平気な人がいる。生活習慣が乱れまくっているノエルは当然前者のほうだ。ドアをノックする音が聞こえたがノエルは無視した。ツタージャは寝がえりを打ってノエルのほうを向く。起きないノエルに腹を立てて誰かがずかずかと部屋に入ってきた。
「起きろ!ノエル!もう9時だぞ!」
チェレンはカーテンを開けてノエルとツタージャに『フラッシュ』を浴びせた。ツタージャはとっさに自分とノエルの顔をしっぽでガードした。
「いつまで寝てるつもりだい?ベルは先に出かけたぞ!」
今度はブランケットを『泥棒』した。ノエルとツタージャは起きる気配がない。ノエルは髪を下ろしていた。ピンクのキャミソールに短パンという露出の高いパジャマを着ている。彼女の寝間着姿から目をそらしつつチェレンは叱った。
「早く起きろ!」
「う~ん……お母さ~ん。あと5ふ~ん」
チェレンは腕組みをしてため息をついた。
「まったく。いったい誰に似たんだか……って誰がお母さんだ!?」
「テヘ♪」
***
昨日ベルを呼びに行ったノエルはチェレンと会った。ちょうどいいから言いノエルはベルのついでにチェレンも泊めてくれるようマコモとショウロに頼んだのだ。女性ばかりの家に泊まることを渋ったチェレンだが、友情と節約のためけっきょく折れたのだった。
30分後、チェレンとノエルとツタージャはマコモとショウロに見送られながら研究所を出た。チェレンに急かされたのでノエルはトーストを食べながら歩いている。起きるのに時間がかかり着替えと洗顔しかできなかったのだ。3番道路を歩きながらチェレンはノエルに説教をしていた。
「……だいたい君は女らしくない!なんだそのタンクトップとホットパンツは?髪を下ろしてベルのように露出の低い服を着たらどうだい?」
チェレンは不機嫌そうに腕を組んでいる。さっきは早寝早起きがいかに肌に良くて時間を有効に使えるか話していた。今度は服装にまで話が及んでいる。ノエルはげえっと顔をしかめた。
「そんなのあたしじゃないでしょ。長髪で清楚なお嬢様ってあんたの好みだし。そもそもベルの格好って旅に不向きじゃない。あたしのパジャマは女らしかったでしょ?」
「それは女らしさじゃなくていやらしさだ!露出が多すぎる!」
「だって暑いもん」
ノエルは風を取り込もうとタンクトップの襟をぱたぱたした。そこへすかさず「はしたない!」とツッコミが入る。
「なによ。ホントはうれしいくせに~♡」
ノエルが色っぽく笑うとチェレンは顔を赤らめ話題を変えた。
「それよりトライバッジを持つ者同士、どっちが強いか確かめないか?」
チェレンはボールを構える。中に入っているのはポカブだろうか。それともコーンのポケモンに勝った草ポケモンだろうか?
「あたしツタージャしか持ってないわよ」
「タージャッ!」
ノエルはトーストの残りを口に放り込む。やる気のないノエルと対照的にツタージャはやる気満々で拳を振った。草タイプのツタージャでは炎ポケモンのポカブ相手に分が悪い。2対1というのも不利だというのにツタージャは勝つ気でいるようだ。
「……そうだったな」
2人はアンフェアなバトルをするつもりはない。チェレンはボールをポケットに戻すと、ノエルが険しい顔をしていることに気づいた。
「どうしたんだ?」
「……誰か泣いてる」
「えっ」
「ツタ?」
ツタージャはノエルの肩に登り耳をすました。するとノエルは前方を指差し声を上げた。
「そこ!あそこにべルと知らない女の子がいる!」
「何m先だよ……」
たしかに200mくらい先に人影が2つある。だがチェレンの視力では眼鏡をもってしても顔と服装を判別できない。ノエルは五感が優れていた。視力も聴力も嗅覚も味覚も触角も人間離れしている。ポケモン並みの怪力にばかり目が行きがちだがノエルの身体自体が超人的なのだ。チェレンはノエルの身体能力に感心しつつ首をかしげた。泣いているのはベルなのか。それとも一緒にいる女の子なのか。なぜ泣いているのだろうか。
「行くわよ!」
「へ?……うわあああああああああああああ!?」
ノエルは許可なしでチェレンの腕をひっぱりベルたちの元まで走った。インドア派の彼に急激な運動は辛い。自分の本来のスピードより早く走らされ膝(ひざ)をつくはめになった。そんなチェレンをほったらかしにしてノエルはベルと話を進める。泣いていたのは髪をツインテールにした小学生の女の子だった。眼鏡は涙でぐちょぐちょに濡れていた。
「ノエル!……とチェレン」
「どうしたの!?」
ベルはハンカチとティッシュを両手に泣いている女の子をあやしていた。女の子は大声で泣き続けている。
「……おねえちゃん……あたしの……ポケモン!」
「大丈夫!大丈夫だから泣かないで!」
どう見ても大丈夫じゃない様子だ。呼吸が落ち着いたチェレンはベルに説明を促(うなが)した。
「……ベル。なにがあったんだ?」
のんびりやのベルはめずらしく怒っていた。
「聞いてよお!プラズマ団にこの子のポケモンを盗られちゃったの!」
「……プラズマ団?」
「またあいつらが!?」
プラズマ団を知らないチェレンはオウム返しをした。だが昨日ベルとプラズマ団と戦ったばかりのノエルは怒りをあらわにする。
「プラズマ団って……」
事情をつかめないチェレンにノエルは手身近に説明する。
「昨日カラクサタウンで演説してたコスプレ集団よ。マコモ博士のムンナを虐待していたの」
「それを早く言いなよ!悪い奴らだったのか」
女の子はまだ泣き止まない。
「あたしの……あたしのチラーミィ……!」
「お願いノエル!チェレン!プラズマ団に奪われたポケモンを取り返してあげて!地下水脈の穴に入るのを見たの。4人もいるからベルじゃ勝てない……」
「4人も……」
チェレンの首の角度が少し下がる。プラズマ団との戦いをシュミレーションしているようだ。シュミレートした結果、チェレンは自分とノエルのポケモンの戦闘能力ならプラズマ団4人を相手取っても勝てると結論付けた。
「ノエル!ポケモンを取り戻すよ。ベル!君はその女の子のそばにいてよ」
「うん」
「合点承知!!」
ベルはうなづき再び女の子をあやしはじめた。ノエルはガッツポーズを取るとチェレンに手を差し出した。
「爆走するわよ?」
「お手柔らかに」
不敵な笑みは不敵な笑みで返された。2人はしっかり手を握るとダッシュした。
***
「頼もーう!」
地下水脈の穴に入るなり、ノエルは時代劇のように民家の戸を開ける仕草をした。セリフの意味と使う場面を間違えている。チェレンはツッコミたいのを我慢し握った手を引っ張った。洞窟の中には2人のプラズマ団の男がいた。警戒するのも無理もない。
「なんだお前らは!?」
「正義の味方よーん☆」
親指と人差し指でL字のポーズを取りウインクするノエル。チェレンはノエルの発言とポーズを聞こえない・見えないふりをした。
「君たちプラズマ団の良からぬ噂は聞いているよ。さっさとさらったチラーミィを返してくれたまえ」
委員長がクラスメイトを責めるような口調だった。プラズマ団の男たちは少しも反省せず鼻で笑った。
「あんな子どもにポケモンは使いこなせない。それではポケモンがかわいそうだろう?」
「使いこなすって……!」
ポケモンを物扱いする発言。ノエルは腰を落として小さく構えた。
「使うとか使いこなすってポケモンに言うセリフじゃないでしょ!!」
「なに怒ってんだ?使いこなせないガキどもが悪いだろ?おまえらも我々プラズマ団にポケモンを差し出せ。……というか奪ってやるよ!」
2人のプラズマ団はボールを投げた。出てきたポケモンは2匹ともミネズミだった。
チェレンの前にポカブが現れる。彼もプラズマ団と同じタイミングでボールを投げていたのだ。
「こいつら話が通じない。メンドーな連中だね」
「ネズミ駆除タイムね♪」
ミネズミたちに恨みはない。プラズマ団の下っ端に捕獲されたのがミネズミたちの不運だろう。
「行っけー!ツター……」
―ボヒュッ。
ノエルがツタージャを向かわせようとした矢先、地下から砂煙が噴き出た。その場にいた4人は砂煙に包まれ咳きこんだ。
「なんだなんだ!?」
「うえっ」
プラズマ団の声が聞こえるが姿がよく見えない。敵を視認できない状況の中ノエルはチェレンに訊ねた。
「ゲホッゲホッ……なによこれ!?」
「砂煙だ!……ゴホッ。入口の看板に書いてあった。砂煙が出るのはジュエルが出るときと……ゴホッ」
(ジュエルが出るときとなによ?つーかジュエルって何?)
聞きたいことがたくさんあったが口をうかつに開けない。砂煙が口に入ってしまう。
「タジャ!タジャ!」
ツタージャがしっぽで砂煙を払う。砂煙から登場したのは細長い顔と大きな爪の持ち主だった。
「リュー♪」
そのポケモンは陽気だった。ニコニコ笑って妙な動きを始めた。
「リュウ♪」
左腕を上げて、左腕を下げる。
「リュウ♪」
右腕を上げて、左腕は垂直に。
「リュウ♪」
右上げて、左上げて、右上げないで、左下げる。
「リューー!」
プラズマ団とノエルたちはあっけにとられた。そのポケモンはリズムよく腕を上げては下げ、ラジオ体操かダンスをしているようだった。プラズマ団の1人はノエルを指差した。
「てめえ!煙に乗じてポケモン出しやがって!」
ノエルは顔をしかめた。すぐに身に覚えのない非難に抗議をする。
「……は?あたしのポケモンじゃないし!野生のポケモンでしょ?」
「うそこけ!ミネズミ、『体当たり』!」
「ミネズッ!」
ミネズミは真正面から体当たりを仕掛けようとしている。モグラのポケモンはきょとんとしたままミネズミをじっと見ている。ノエルは気づけば叫んでいた。
「避けて!」
「リュ?」
状況を理解していないもののモグラのポケモンはノエルの指示に従った。上にジャンプしてよけたのだ。
「『噛みつく』だ!」
「ミネッ!」
ミネズミの攻撃は続く。自分から動こうとしないモグラのポケモンにノエルは話しかけ続けた。
「左へ避けて!次、後ろ!右!左!」
「リュー」
噛みつこうとするミネズミを避けるモグラのポケモン。最小限の動きで避けながらミネズミから視線を放さない。ぜえぜえ息をするミネズミを横目にプラズマ団は怒鳴った。
「やっぱりてめえのポケモンじゃないか!!」
「だから違うってば!」
「じゃあなんで命令してんだよ?てめえの言うことを聞いてるじゃねえか!」
「だってあんたが攻撃してくるからとっさに……」
ミネズミとモグラのポケモンは指示を待って待機していた。プラズマ団とノエルが言い争っているともう1匹のミネズミがふいに燃えた。別のプラズマ団はあとずさった。
「ひいいっ!?」
「ふ、不意打ちなんて卑怯だぞ!」
「ほう?女の子からポケモンを盗むことより卑怯かい?ポケモン泥棒がなにを開き直っているんだか」
チェレンは涼しい顔で答えた。ノエルとプラズマ団1号の言い争いに気を取られているすきに、ポカブがもう1匹のミネズミを『火の粉』であぶってやったのだ。
「ポカッ!」
ポカブは鼻の穴から軽く火を出した。
「急所に当たってよかったよ。次はノエル、君が倒す番だ」
「オ、オッケー!」
「ツタ!」
勢いよく返事したものの、ノエルはモグラのポケモンの覚えている技を知らない。それどころか名前すら知らない。図鑑を当てて表示されたのはそのポケモンの名前と性別とレベルだった。
[モグリュー ♀ Lv.12]
ノエルはとりあえずノリで思いついた技を言うことにした。
モグラのポケモンは高速に回転してプラズマ団1号のミネズミに体当たりをした。
「ミネッ!?」
ミネズミは衝撃で1mくらいふっとんだ。チェレンは驚きつつ見た技を分析した。
「『高速スピン』だ」
「す、『砂かけ』!」
ノエルはすかさず指示をした。モグラのポケモンは砂の代わりに湿った地面をえぐり相手に投げつけた。泥はミネズミの顔に当たりわずかなダメージを与える。目を痛そうにこするミネズミを見て1号は怒った。
「なにやってんだ!『睨みつける』!」
「……ミネッ!」
ミネズミはモグリューを睨みつけようとするが視点がぼやけている。壁を睨みつけるミネズミに1号は「役立たず!」と罵っていた。チェレンは泥がはねた眼鏡を拭きながらノエルにアドバイスをする。
「さっきのは『泥かけ』だね。わずかなダメージと共に相手の命中率を下げる。……もっとそのポケモンが使えそうな技を言いなよ」
「じゃあ『ひっかく』!」
「リュッ!」
モグリューの爪が振り向いたミネズミにドンピシャなタイミングで当たる。ミネズミは目を×にして倒れた。1号は両手で頭を抱えた。
「おいおいおい!子どもに負けてショックでかいぞ!」
2号もポケモンをボールに戻しつつ叫んだ。
「なぜだ!なぜ正しき我々が負ける!」
「勝ったほうが正義なのよ」
「リュー♪」
正義の味方とは思えない現実的な発言だった。ドライなノエルと上機嫌のモグリューに呆れつつチェレンは両者を褒めた。
「さすがノエル。即席のコンビとはいえよくプラズマ団を倒せたね。……さあ、あの子から取り上げたポケモンを返しなよ」
「返す必要はないぜ!」
「「!?」」
曲がり角からプラズマ団3号とチラーミィを抱えた4号が現れた。3号の宣戦布告と同時に3匹目のミネズミが上から蹴りを仕掛けてくるが、2本の蔓(つる)がミネズミを空中で拘束した。
「なっ!?」
次に驚くのはプラズマ団たちの番だった。ノエルは自信満々で解説を始めた。
「おっかしいと思ったのよ~。4人プラズマ団がいるって聞いたのに2人しかいなかったから」
「タジャア!」
ツタージャはノエルの肩に乗ったままミネズミを地面に振り下ろした。
「ポカブッ!」
そこへポカブが『体当たり』をして止めを刺す。ノエルは解説を続けた。
「女の子がボールを持っていたからあんたたちはボールに収納できなかったはず。1人はあの子のポケモンを抱えたまま待機。もう1人はその護衛。残り2人は戦闘員っていう推理は当たってたわ」
「君にしては冴えてるじゃないか」
「まあね」
チェレンの皮肉とも取れる褒め言葉に2人はニヤッと笑う。唸るプラズマ団の4人。彼らは主張を変えなかった。
「プラーズマー!負けちまった!?」
「こんな奴らにプラズマ団が敗れるとは……!」
「オレたちはポケモンを解放するため愚かな人間たちからポケモンを奪っているだけだ!」
チェレンはため息をついた。
「……やれやれ。本当にメンドーくさいな。どんな理由があろうと人のポケモンを盗っていいわけないよね?」
「おまえたちのようなポケモントレーナーがポケモンを苦しめているのだ……」
「……なぜトレーナーがポケモンを苦しめているのが全く理解できないね!」
「ポカ!」
「タージャ!」
ポカブとツタージャはそれぞれのトレーナーに頬ずりをする。モグリューも釣られてノエルの脚に抱きついた。ツタージャは一瞬ギョッとし、モグリューに注意をした。そんな2匹をノエルは同時になでてあげた。ノエルはプラズマ団を睨み、拳をボキボキと鳴らし、目を細め、怪しく笑う。
「さ~て、ポケモンを解放するのはどっちのほうかしら?」
ノエルは地面にあった適当な石を拾い片手で握りつぶした。石はビスケットのように粉々になった。プラズマ団1号・2号・3号・4号は顔を青ざめた。2号は恐くないふりをした。
「そ、そんなのハッタリだ!ただの女が片手で石を潰せるわけねえ!」
残りのプラズマ団が冷静さを取り戻す前にノエルは言い返した。
「じゃあもっと硬いの潰そっか?」
「リュー♪」
モグリューは銀色の六角形の宝石のようなものをノエルに手渡した。チェレンは宝石のようなものを見て「んん?」目を凝らす。
「あらありがとう。じゃあ……」
「ストップ!ノエル!それは……」
―ピシッ。パキキ……パリーン!
宝石のようなものはガラスのコップのように砕けた。プラズマ団たちの目は驚きで今にも飛び出しそうだった。
「ひ……ひいいいいいいいいい!化け物おおおおおおおおおおお!」
「簡便してくださーーーーーーーーい!!」
「ごめんなさああああああああああああああああい!」
「どうかご慈悲をーーーーーーーー!!」
プラズマ団たちはそれぞれポケモン入りのボールを置き洞窟の奥へ逃げ出した。ノエルはボールからミネズミたちを出した。木の実を与えて回復させ、ボールを破壊し、ミネズミたちを解放してやった。
「お行き。もう変なトレーナーに捕まっちゃダメよ」
「ミネ~!」
「ミネ~!」
「ミネ~!」
「ミネ~!」
ミネズミたちは順番にノエルにお礼を言い野生へ帰った。ミネズミを見送るノエルにチェレンは語った。
「ポケモンの力を引き出すトレーナーがいる。トレーナーを信じてそれに応えるポケモンがいる。これでどうしてポケモンがかわいそうなのかわからないね」
「ええ……」
ミネズミたちの姿が消えたあと、ノエルは振り返った。
「……で、あの子のチラーミィは?」
「岩陰に隠れてる」
「……かわいそうに。プラズマ団のせいで恐い思いをしたもんね」
ノエルはチラーミィに近づく。
「おいで~チラーミィ~。もう大丈夫よ~♡」
チラーミィはノエルを見たとたん別の岩陰に隠れた。
「ラ……ラミィッ」
チェレンは頭をかいた。
「え~っと……言いにくいんだけど……君に怯えているみたいなんだ」
「は?なんでよ?あたしは正義の味方よ」
「強すぎるのも問題だよ。君はミネズミとチラーミィより力が強いだろう?ポカブとツタージャとモグリューよりも強い。さっきも石とジュエルを片手で握りつぶしたし……。」
ノエルとツタージャは頬をふくらました。
「なによ~。ミネズミたちは感謝してくれたのに~」
「タ~ジャ」
ツタージャは「恩知らず」と言っているようだ。
「さてと……ノエル。僕がポケモンを返してくるよ。君は先にシッポウシティに行ってくれたまえ」
「は~い」
「ツタ~」
こうしてノエルはツタージャと地下水脈の穴を出た。鼻歌を交えて3番道路を歩くトレーナーとポケモン。橋を歩くと水面に1人と2匹の姿が写る。ノエルはふと足を止めた。
「で、いつまでついてくるつもり?」
「リュ~♪」
▼モグリューが仲間になった!