ミライ先生の日直日誌

~Ms.Mirai's Day Duty Journal~

【ポケモン小説】海のプラチナ

ポケモン小説『海のプラチナ』第31.5話 おかっぱの少女

―アタシはお化けが大嫌いだ。 ホホホホホ!アタシはハクタイジムリーダーのナタネ!弱冠16歳にしてシンオウ地方の草ポケモンのエキスパートよ。ポケモントレーナーの中でも特別な立場にいるアタシだけど悩みがある。今、アタシはハクタイの森の出口の近く…

ポケモン小説『海のプラチナ』第31話 真夜中に鳴く鳥

わたしたちは畳の上に座っていた。お菓子とは違う甘い香りがほのかに匂う。ナデシコの匂いだ。あの人は着物で花を生けている。優しい眼差しでナデシコを丁寧に扱っていた。ときどきどの草花を使うか迷っていたけど、彼女の手によって花たちは見事な芸術品へ…

ポケモン小説『海のプラチナ』第30話 集団いじめ

赤い髪の女性は大人というより子どもだった。おそらくわたしより4、5歳上。丸い髪形は左右後に分かれ跳ねている。なぜか前髪の上にある髪も角みたいに跳ねていた。 「あたしはギンガ団3人の幹部……じゃなかった。4人いる幹部の1人。その名もマーズ!今よ…

ポケモン小説『海のプラチナ』第29話 悪の組織

溜まっていた息を吐いた。テーブルの周りはどこを見ても花がある。赤、白、黄色、ピンク、オレンジ、……やっぱり春だわ。こんなに色とりどりの花を見れるのは春だからよ。わたしにも春が来ないかなぁ…………なんてね♪別に悩んでるわけじゃない。リッラクスしてる…

ポケモン小説『海のプラチナ』第28話 おまけ ムックルのスカウト

ちはーっす!自分、ムックルの「クルル」ッス。ヒカリお嬢さんのポケモンッス。そんな自分は今日ヒカリお嬢から重要なお仕事をもらったッス。なんと自分に野生のポニータをスカウトしてほしいらしいッス!これからはヒカリお嬢じゃなくてヒカリ監督と改めよ…

ポケモン小説『海のプラチナ』第28話 会合

[4月6日 水曜日 昨夜はぐっすり眠れたわ。昨日の戦いで疲れていたのね。朝の準備体操をしていたらナポレオンが真似していたわ。本当にかわいいんだから^^ブランチを食べたあとアキラに稽古をつけてもらった。わざわざボックスから普段使わないポケモン…

ポケモン小説『海のプラチナ』第27.5話 黒髪の紳士 1

―その姿を目にした途端ボクの中の時は止まった。長い黒髪。白いワンピース。彼女は正に『天使』だった。 ポケモン小説 『海のプラチナ』 特別編 「黒髪の紳士」 ボクの名前は天上院コウキ。ナナカマド博士の研究の手伝いをしている研究者の息子。研究者の家…

『海のプラチナ』4コマ漫画 ポッチャマとスボミー

ヒカリのポケモン序列: ポッチャマ ≧ スボミー > ムックル = ビッパ > コリンク (種族名) ナポレオン ≧ セニョール > クルル = ビッパー > キララ (愛称) タイプ相性と性格が反映されています(笑)。 それにしても昔描いた漫画は下手で恥ずかしい……

ポケモン小説『海のプラチナ』第27話 焼け石に水

コート内を駆けるナポレオン。それを追いかける鬼はズガイドス。鬼ごっこはまだ始まったばかり。2匹ともこのまま走り続けたら体力をムダにしちゃう。 「言っておくけどコートを出たら反則負けだからね」 「さっきズガイドスは壁に頭突きしたじゃないですか…

ポケモン小説『海のプラチナ』第26話 意地

「お断りします!」 わたしはラミアではなくキララの入っているボールを取り出した。残念だけどヒョウタさんの挑発には乗らないわ! 「おいで!キララ!」 「コ、コリ~ン!」 ボールから出たと同時にキララは相手にいつもの迫力のない威嚇をした。目をつぶ…

ポケモン小説『海のプラチナ』第25話 油断

空が赤く染まる。まるでアキラの瞳の色のように。カラスが沈む太陽に向かって飛んでいた。あのカラスもきっとポケモンなんだ。虫や小動物以外の動物は野生では生きていけない。だって、ポケモンが強すぎるもの。ほとんどの動物はポケモンから守るためにどこ…

ポケモン小説『海のプラチナ』第24話 余裕

[4月5日 火曜日 ついに最初のポケモンジムがある町、クロガネシティに着いたわ。クロガネゲートで道を教えてくれた山男さんに感謝しなきゃ!『岩砕き』の秘伝マシンもくれたし今度お礼になにかあげようっと。 ジムの場所を確認しに行ったらジュンに会った…

ポケモン小説『海のプラチナ』第23話 女の子

赤白のボールはイワークの頭に当たった……というより弾かれた。モンスターボールはイワークを吸い込むことなく壁に当たって壊れた。 「そんなっ!」 もったいない。1個200円だけど何個も買ったらそれなりにお金がかかるのに!HPをもっと減らせばよかった…

ポケモン小説『海のプラチナ』第22話 石の意思

お昼ごはんを食べ終わり、わたしは炭鉱へ向かっていた。ジュンのおせっかいでヒョウタさんに迷惑かけちゃったかもしれないし、挨拶くらいしなきゃ。アキラとは店を出たあと別れた。研究所で受け取ったポケモン、カブトを鍛えると言っていた。 [No.140 カ…

ポケモン小説『海のプラチナ』第21話 昔と今

: : : : : : 今日はやることがないので庭の花に水をやっていた。わたしはヒマだった。いつもなら日曜日は3人で遊ぶ日だけどあの2人がいないんじゃなにも始まらない。あいつらいつ戻ってくるんだろう。研究所に行ってもう1時間以上経ってるのに。 「…

ポケモン小説『海のプラチナ』第20話 思わぬ再会

[4月4日 月曜日 今日は1日の大半をコトブキシティで過ごしたわ。途中201番道路と202番道路でビッパとムックルをつかまえた。ムックルをつかまえたあとコウキくんにトレーナースクールまで案内してもらったんだけど変なおじさんと会ったの!国際警…

『海のプラチナ』4コマ漫画 ヒカリとコリンク

ポケモン小説『海のプラチナ』(原題『長髪の美少女』)の4コマ漫画です。19話でヒカリがGETしたコリンクのキララ。実は14話からヒカリを追いかけていました(笑)。4コマでさりげなく19.5話のグラサンのストーカーも描きましたがみなさん気づ…

ポケモン小説『海のプラチナ』第19.5話 金髪くせっけ少年 2

市役所を出てオレは上機嫌だった。レストランの損害は全部コウキに弁償してもらったしポケ免も手に入れられた。これで安心して旅を続けられる。もらったばかりのポケ免を空にかざしてみた。赤いカードは夕焼けと同じ色だ。カードにはオレの写真にIDと名前…

ポケモン小説『海のプラチナ』第19話 釣り

「ありがとうございましたー」 私は雑誌を持ってコンビニから出た。コンビニって便利ね。品揃えいいし24時間開いているもの。警察はトレーナーズスクールまで送るって言ってくれたけど、私はまだそこに戻りたくなかった。かわりに204番道路までの道を教…

ポケモン小説『海のプラチナ』第18話 嵐と静けさ

わたしはとまどっていた。四角いテーブルの向こうでコウキくんは微笑んでいた。ナポレオンとナエトルは隣りのテーブルでポケモン用の食事を食べている。染み一つない真っ白なテーブルクロス。透明なグラス。白いお皿。銀色の食器。白いティーカップ。一見無…

ポケモン小説『海のプラチナ』第17.5話 金髪くせっけ少年 1

オレは机の上にあるペンケースを思いっきり投げた。ペンケースはドアにぶつかり、中に入っていた鉛筆はあたりに飛び散った。 「なんだってんだよー!」 オレは椅子にドカッと座った。ヒカリはコウキに連れてかれちまった。たったそれだけのことなのにムカつ…

ポケモン小説『海のプラチナ』第17話 優等生

目の前にあるのは都会にしてはめずらしい木造の建物。隣りには『トレーナーズスクール トレーナーの第一歩!』と書かれた看板がある。 「トレーナーズスクールって便利ですよ。以前通っていたんですけど、ポケモンの基礎知識を教えてくれるだけでなく旅のト…

ポケモン小説『海のプラチナ』第16話 変人

ようやくコトブキシティについた。お腹が空いたけど、お昼を食べるまえにポケモン塾へ寄ることにした。コウキくんのおかげで、わたしたちは確実にポケモン塾に近づいていた。 「この十字路を渡って左に曲がるとポケモン塾、こと、トレーナーズスクールがあり…

ポケモン小説『海のプラチナ』第15話 知る

―ガララララララッ。 キャリーカートの音が林道に響く。わたしはあいかわらず202番道路にいる。気絶するまえと違うのはコウキがいるところ。わたしは今、コウキくんの好意に甘えてカートをひいてもらっている。それにしても誰かに見られているような………気…

ポケモン小説『海のプラチナ』第14話 酔い

「ふ~んふんふふ~ん♪」 鼻唄交じりにわたしは双眼鏡を覗いた。辺りは見渡す限り緑でいっぱいのフィールドだ。 「ポチャア?」 わたしのかわいいポッチャマ、ナポレオンはわたしの行動を理解してないみたい。 「めずらしいポケモンいないかな~?もしくはか…

ポケモン小説『海のプラチナ』第13話 自立

―カーン。カーン。 教会の鐘が鳴り響く。そう。ここはヨスガシティの大聖堂。ずっとこの瞬間を待っていたわ。白いドレスに身を包んだ私。美しい旋律を紡ぐピアノ。ヴォージンロードを歩く中、様々な思いがこみ上がってきた。お母さん、今まで私を育ててくれ…

ポケモン小説『海のプラチナ』登場人物紹介

【メインキャラクター】 花園ヒカリ フタバタウン出身 11歳 7月生まれ 黒髪ロングのかわいい女の子。けっこうモテる。おしゃれで頭がよくてやさしいのでみんなの人気者。そのかわり運動音痴&方向音痴。なぜか生まれつき水恐怖症。暗闇とおばけが苦手。ジ…

ポケモン小説『海のプラチナ』第12話 最後の晩餐

「お兄ちゃんの外見は69点かなー。容姿がぱっとしないぶん内面で勝負しなくちゃねー」 「そ、そうね……」 私はティーカップを手に取った。アキコちゃん、本当に7歳なのかしら?男の子の顔に点数つけてるだなんて……。大きくなったら男を手玉にとりそう。私…

ポケモン小説『海のプラチナ』第11話 姫と王子

疲れた私はコウキくんの家で休むためにポケモンセンターまで戻った。ポケモンセンターの角を曲がって進むと住宅街が見えてきた。 「もう少しの辛抱ですから」 「うん」 コウキくんと私はさっきより遅いペースで歩いていた。めまいはもうしないけど疲れたこと…

ポケモン小説『海のプラチナ』第10話 デジャヴ

わたしはポケモン図鑑を胸に抱いた。あぁ、明日からわたしの恋の冒険が本格的に始まるんだ……。今日ルクシオにおそわれてから運命の歯車はすでに動き出している。どの服持っていこうかなぁ?わたしロングヘアーだからシャンプーとリンスとドライヤーも持って…